作品
ひかり
雨に濡れたアスファルトが朝日をはじいて光っている。それは歩道橋の上から見るとぱちぱちと火花が散っているようにも見えた。夜通し歩いて疲れきった体には眩しすぎてその場にずるりと座り込みそうになる。
「あとすこしで桟橋だ」
細い指が示す先をたどればやはりひかりをたたえた海が視界に入る。
「あとすこしだ」
白い装束がやはり美しく輝いていて直視しづらくて、彼の表情は見えない。
つないだままの掌はちゃんと固く握りしめることができているのかさえ今はもうわからなかった。
「朝の歩道橋」で登場人物が「信じる」、「花火」という単語を使ったお話
shindanmaker.com/28927
逃避行。
なんとなく新港サークルウォークからくじらのせなかをみわたしてるっておもったけど経路的にないなこれ……
- 2015/06/09 (火)
- その他
タグ:[燭鶴]