I see.(ついすて/イデアズ/パイロット版)
Q.アズール・アーシェングロットの長所だと思うところをおしえてください
A.顔
「即答ですか」
「え、だって他にあるの? 長所だよ?」
あまりにも不思議そうに問い返されてアズール・アーシェングロットは言葉に詰まった。
「っあるでしょう他にもいろいろ」
「長所ってつまりいいところでしょ? 顔しか思いつかない」
Q.イデア・シュラウドの嫌いなところをおしえてください
A.天才なところ
「でも拙者天才なんでしかたないんですわ」
「そういうところですよ。何なんですか本当に。感覚も理屈も全部天才ですよねあなた」
「魔法も科学技術もカンストしてますゆえ。ま、そうでないと出来ないことがあるんで拙者天才でよかったですなあ」
「ほんっと嫌いですそういうとこ」
Q.アズール・アーシェングロットのすごいと思うところを教えてください
A.努力できるところ
「は?」
「なんでそんな切れてんのさ」
「だって……」
「そりゃあ拙者だって多少の努力はしますけれどもアズール氏の努力って別物じゃん。努力するしかないからするんじゃなくて、努力した方が自分のためになるからするんでしょ。そゆとこすごいなあって思っているよ。サイコロの目だって操れるようになったしね。拙者の努力はね、付け焼き刃なのですぐ駄目になるんですわ」
Q.イデア・シュラウドの好きなところを教えてください
A.天才なところ
「嫌いなところでは?」
「好きなところです。間違ってないです。これに関してはもう散々、本当に散々ウツボたちに当たり散らしたんで」
「こわ」
「――最初、話が出来なかったじゃないですか、お互いに」
「唐突に黒歴史掘り出すのやめない?」
「あなたが僕に話を合わせようとしてくれてるって気付いたときびっくりしたんです。あのとき意図的に頭の回転率下げようとして無駄にマルチタスクしてるのに結局全部こなしきってしまって全然意味なくて意図もわからなくて怖かったんですけど」
「だから黒歴史掘り出すのやめない? 拙者のライフはもうゼロよ」
「でもふっとあなたがしたかったことに気付いたとき、天才だから馬鹿なんだなあって思って」
「ううう」
「だから好きです」
「あー、うん。ありがとう。I see.《わかってるよ》」